2009年10月9日の手紙
2014年の手紙

 
 
 
 

ニャン太郎くんへ

 

本当に早いもので、あなたがこちらを旅立ってから丸5年の月日が流れました。

もうそんなに時間が経ってしまったのですね。

 

 

5年前の今日もこんな穏やかなお天気で、秋らしい一日だったことを思い出しています。


あの日の夕方、もう寝たきりでほとんど動かなくなっていたあなたが、
妙にたくさんご飯を食べるので驚いていたら、
そのまま静かに旅立ってしまったよね。

あの時は、本当に心がえぐられたかのように痛くて痛くて悲しくて悲しくて
淋しくてせつなかった。


心を鎮める方法も思いつかなくて、ただただ悲しいままで放心していたことを思い出します。

時というのは、すごいもので、あんなに悲しみでどうしようもできなかったのに、
今ではすっかりその悲しみを心の中にうまくしまうことができるようになっています。

悲しいことには変わりがないのですが、悲しみとつきあえる・・・
というか悲しみを少しだけうまく心の中にしまうことができるように
なっていったのだと思います。

生きていると少しずついろんなことが変化するものなのですね。

 

 

 

私の生き方もあなたが旅立ってからずいぶん目まぐるしく変わりました。

生きていると潜在意識などで無意識のうちに物事の考える方法が
いつのまにかパターン化されてしまっていたのです。


経験したことをなぞるのは生きていると楽だったりするものなのですね。

予測のつもりで考えていることは、実はほとんどが思い込みだったりするものでした。


自分の心の中だけでぐるぐるまわって一喜一憂していることは、
気がつかなければ楽しいのかもしれませんが、
一度気がつくとこんなにつまらないことはないとさえ思ってしまうようになりました。

創造したり感じたり、いろんなものを柔軟にとらえる力は、
新しいことに触れるからこそ生まれて来るものなのかもしれないですね。

 

 

 

心に大きな変化があると自分自身も大きく変わることができるんだ
ということを実感しています。


あなたが旅立ってから、本当に旅を始めたのは自分なのではないのだろうかと思います。

いつかあなたに出会うまで・・・・
しばらく旅を続けようと思います。

また会おうね。

 

 

 


ニャン太郎くんへ、大好きだよ。

 

 

 

2014年10月9日


 

 

 
   
   
   
   
   
 

 

 

 

 

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